« ヘイトスピーチをする人の心理 | トップページ | 熱帯雨林保護運動(サラワク)の30年をふりかえる »

2020年1月26日 (日)

日本の教育に取り入れたい「イエナプラン教育」

ドイツで生まれ、オランダで広がった”イエナプラン”という教育法。

一人ひとりを尊重しながら自立と共生を学びます。

https://www.japanjenaplan.org/

その豊かな教育環境と、教師のレベルの高さ、子どもたちの大人度には驚かされます。

以前に学んだ、デンマークの大人向けの学校「フォルケホイスコーレ」と重なりました(その時に紹介された、デンマークの学校の紹介と重なったのかも?)。

https://www.ifas-japan.com/folke/

 

以下はメモです。良かったらお読みください。

…………………………………

 

イエナプラン(教育プログラム)〜オランダの教育〜

2020.1.25@西船橋

講師:漆原幸子さん(心理士)
教育者でもない自分がなぜ教育の話を?
きっかけは息子の不登校、
家族にとっては青天の霹靂、もう明日は無いかのような気持ちに
息子が通っていた幼稚園はモンテッソーリ教育を実践、キリスト教の精神、自由で豊かな毎日だった
そんな中出会ったのがイエナプラン。
息子は見る見る変わり、様々なことを自分で選択し決定していった。そんな、息子が愛してやまないイエナプランを実際に見に行こうと渡欧。

日本ではイエナプランを教えられる教師は十数名しかいない

イエナプランの成り立ち
ドイツ人ペーターセン、
初めは「人間の大学」として大会で発表→秘書たちがイエナ大学発祥の理念だからと「イエナプラン」と。

一言で言えば「生きて学ぶ共同体としての学校」
*リビグルームとしての空間
*考えるから育むへ
*異年齢のグループ(破壊という強い言葉で単年生を批判)
*個人の進度や学習リズムを重視

インクルーシブな社会に向けて(当時この言葉は無かったのでは)

社会における責任ある人として人とともに生きるための練習の場である

時代は第二次世界大戦に向かう頃、大学を追われ、西ドイツに亡命後、ペーターセンは死去

オランダでの広がり
スース・フロイデンタール=オランダ、イエナプランの母と呼ばれる
学校に不満を持っていたスースは、ある時イエナプラン教育を知り、衝撃を受ける「これこそ私が求めていた教育だ」
以降、普及に尽力する

8つのミニマム
1、インクルーシブな考え方を育てる
2、学校の在り方を人間的で民主的なものにする
3、対話および学校に関わる全ての人と対話する準備ができていること
4、教育学的な思考と行為の人間化(生徒、という括りにするのではなく、一人ひとりを人として尊重する)
5、学校に関わる全ての人の真正性さ(ホンモノに触る、感じる、味わう、など。立場は関係なく人間としてのホンモノさ)
6、生と学びの共同体における、協同的で自立的な秩序を通じた自由
7、批判的な思考を育てる
8、創造性を刺激し、創造のための機会を与える

イエナプラン教育の20の原則
人間について5、社会について5、学校について10

リヒテルズ直子さん「明日の学校に向かって」(ドキュメンタリー映画)

1〜3年生が同じ場で学ぶ、上級者は新級者に教える、世話をする、

基本活動→対話、催し、仕事、遊びのサイクル(循環)
教育の中に"遊び"が含まれていることが素晴らしい。
日本の子どもは遊んでいない。

校庭を作り替えている最中の公立学校、子どもたちが相談して実現する。

サークル対話
みんな対等に。

教室には黒板が無く、モニター画面、児童生徒にはパソコン

ブロックアワー(学習時間)には、インストラクション(先生からのレクチャー)を受ける子もいれば、進んでいる子は自分自身の学習に集中することができる。静かに集中したければイヤーマフをする。その子らに声をかけて良い場合かどうかは、色の札の色で知ることができる。
同じように、トイレを利用する場合に、マークを見れば、今トイレが空いているかどうか知ることができるようになっている。

ワールドオリエンテーション
「問いを立てる」こと。答えを見出すことが目的ではない。
出された問いは、マインドマップにまとめられ、整理することができる。思考力の構築に生かされる。
調べ学習の結果や成果の発表をする形態は子どもたちの自由

すぐに教育の結果が出るわけではない。

ネガティヴケーパビリティ(答えの出ないことに耐えること。不確実性に耐えること。)精神科医が翻訳。→相手を理解するための下支えを育む力になる。不寛容は戦争につながる。
今現在に求められている力かもしれない。

催し
年間行事、週の初めや終わりに行われるミニ発表会、誕生日会、クラスで催すパーティーや発表会。

マルチプルインテリジェンス
言語スマート、数学・論理スマート、空間スマート、音楽スマート、運動スマート、人間関係スマート、自然スマート、内省スマート
得意、不得意、

通知表だけではなく、ポートフォリオ(一人ひとりの成熟した記録)
最近はパソコンに取り込まれつつある

出来たことを書く。
生徒を一般化しない。

通知表、ポートフォリオと共に懇談会の招待状が届く。子どもが話したいこと、親が話したいこと、扱いたいテーマなどを記入できる。
懇談会は、中心は親ではなく子ども。
自立性が重視されている、と親は評価し、感謝している。

オランダって
フランス革命後、ナポレオンが学校法を制定。政治的中立な公学校。
それに対するアンチテーゼとしての教育の自由、90年に渡る闘争…
その結果↓
*設立の自由…学校を創ることができる(今は簡単には創れない)
*理念の自由…宗教・非宗教の平等、公平
*方法の自由…教員、計画、教材等の自由裁量権

私立>公立
幼小一貫、中高一貫
4歳から小学校入学可(義務教育は5歳から)
中核目標
「個別教育」が主流…オランダでもかつて画一的教育に批判が高まった
イエナプラン校は全国220校程度→割り合いは少ない
(概ね8年間で目標に達成すれば良い)

⭐︎費用は国費、交通費も含め保障されている

オランダって
マイノリティ共存社会(柱状社会)→昔から多民族国家、他言語社会だったことが影響
ワークシェアリング→正規非正規は全て同一賃金同一労働同一保障。夫婦て収入や労働日数をやりくりできる

*社会における安心安全な居場所がある
*主体的な遊びと学びの保障
*対話と協同により

誰もがありのままに育つ権利が保障されて欲しい

日本でも、
軽井沢の風越学園(学園長がリヒテルズ直子さんと懇意)や長野県の大日向小学校が取り入れたり、名古屋市など公立学校に取り入れられないか検討中とのこと。

 

日本の教育、変えたいです!

わずかに、千代田区の麹町中学校や世田谷区の桜丘中学校が素晴らしい教育環境を創っていて、まさに一縷の望みという感じですが、スタンダードにしたい。子どもたちが生き生きと生きられる環境にしたいです。

« ヘイトスピーチをする人の心理 | トップページ | 熱帯雨林保護運動(サラワク)の30年をふりかえる »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ヘイトスピーチをする人の心理 | トップページ | 熱帯雨林保護運動(サラワク)の30年をふりかえる »